『東京裁判』日暮吉延(講談社現代新書)

東京裁判 (講談社現代新書 1924)
日暮 吉延
講談社 (2008/01/18)
売り上げランキング: 31573
最初書店で立ち読みしたとき、「あとがき」に坂本多加雄の弟子であることや、松下政経塾の研究会に呼ばれたことなどが書かれていて、読む前からうんざりした気分になっていた。しかし読んでみると、なかなかいい本だった。通常の新書の二倍くらいのページ数に、東京裁判をめぐる情報が整理されて詰め込まれていて、かなり便利。著者は、価値判断を先送りしながら「国益」の観点から「中立」的に論じようと力んでいるが、ウヨク対策の言い訳と考えればこの点はそれほど気にならない。