『社会学の作法・初級編』野村一夫(文化書房博文社)

社会学の作法・初級編―社会学的リテラシー構築のためのレッスン
野村 一夫
文化書房博文社
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「改訂版のあとがき」でも少し書いているが、「マニュアル」としてはこれでもハードルが高い気がしないでもない。むしろ「教える側」として考えさせられることが多々あった。社会学をコミュニケーションの観点から位置づけるというのはなんとなく理解したが、ここで目標とされている「自律的市民」像というのが社会学の専売特許なのかは疑わしい。そこに社会学の「実体」を見るのも、やはり一つの立場でしかないように思う(確かに「公民科」と社会学のつながりなんかはそういうことなのだろうが)。『社会学感覚』を読んでみる必要があるのかもしれない。