『欲しがらない若者たち』山岡拓(日経プレミアシリーズ)

酒飲まないし、自動車欲しくないし、「草食系」だし(?)、こう見えても私がいかに「若者」だったかがよくわかる本(笑)。「欲しがらない若者」と言われている人たちの考えは理解できる気がするが、ただし、本書で根拠とされている「調査」というのが、どういうふうに行われたものなのか本書の中では全然説明されていないので妥当性については微妙。もし本当であるとすれば、親同居だから自動車を始め自分の金で買う必要がなく、そういう家族と仲良しの人が可処分所得も相対的に高くて家族同士でプレゼント、という傾向はあるのかもしれない。しかし、イベント好き自体がバブル(前後)世代の一過性のバカ騒ぎという気もするので、そういう視点から「最近の若者は元気がない」と言われてもなぁという感じも。著者は本書刊行を待たずに亡くなっている。印刷の関係でか文中に何の言及もなく、ネット検索しても訃報がひっかからず、なんとも不思議。