『歴史としてのベトナム戦争』古田元夫(大月書店)

歴史としてのベトナム戦争 (科学全書)
古田 元夫
大月書店
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15年ほど前に、某講義の参考文献として買ったのだと思うが、読みかけのままになっていた。まぁ当時の自分がベトナム戦争の「面白さ」を理解していなかったのも当然で、逆にこんな形で改めて読み終えることになるとは思わなかった。刊行自体は90年代頭だから既に20年前の本。時代的な問題か、「党派的」な制約か、北ベトナムを正当化する傾きが強いように思われる。また、民族主義を相対化する国民国家論的な強調も、意外だがこの時代の流行だったのかもしれない。