『ポル・ポト〈革命〉史』山田寛(講談社選書メチエ)

話には聞いていたが(?)ここまでひどいとは。単に虐殺された人数だけではなく(言うまでもなくそれもひどい)、徹頭徹尾嘘まみれというか、共産主義国家に謀略はつきものとはいえ、ここまで陰鬱でなくても良かっただろうにと思わされる。著者自身もあとがきで書いているように、この本を読んでもやはり「なぜこんなことが可能だったのか?」という謎は残る。