『福沢諭吉と丸山眞男』安川寿之輔（高文研）

福沢諭吉と丸山眞男―「丸山諭吉」神話を解体する

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安川 寿之輔
高文研
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前著に引き続き。基本的な主張は前著とほぼ同じで、したがって復習がてら改めて勉強になった。同じ文言の繰り返しの引用が多く、この手の粘着的な文章が嫌いな人は本当に読む気が起きないだろうとは思ったが、「繰り返し」といっても実際には論理的に周到に配置されていて、必ずしも冗長ではない。畳み掛けるような説得力は私は結構好き。しかしこれを読むと、福沢についてはだいたい理解できたと思うが、それをつまみ食いして褒め称えた丸山眞男というのが何だったのか、改めて大きな問題として浮かび上がってくるように思う。有名学者ほどいろいろテキトー、という一般法則なのだろうか。