『テレビは原発事故をどう伝えたのか』伊藤守(平凡社新書)

この著者の別の本を立ち読みしたときの印象で、正直に言うと今回もあまり期待していなかった(実際、末尾の「考察」もそれほど面白くはない)のだが、このテレビのニュースの書き起こしは有益でいろいろ発見もあって良かった。フジテレビがある種の瞬発力からか割と速報としては頑張っていることや、「御用学者」も初期にはそれなりに認めざるをえなくなっていることなど、テレビを見ていた印象だけではわからないし、そもそも複数の局を同時に見ることはできなかったのだから、こういう比較・考察はありがたい。