『社会移動の歴史社会学』佐藤(粒来)香(東洋館出版社)

これまた今更な基本文献。図表込みとはいえ横書きでこのページ数は思った以上に苦戦、読むのに時間がかかった。やたらに他の文献に依拠するわけでなく、かといって難解な統計処理をするわけでもなく、手堅く近代日本の社会移動を示している。それを可能にしているものの一つが、「生業/職業」をはじめとした概念化の巧さだろう。図もわかりやすい。こういうところを特に見習いたい。